強奪のあらすじ
(※実際に発生した大事件である、6億円強奪事件に強烈なインスパイアを受けた事が本作の誕生の契機となりました。)
かつては世間に極道が幅を利かせた時代もありましたが、暴力団対策法が施行された事により、極道者はシノギに悪戦苦闘する羽目となり、主人公の海老沢もその例外ではありませんでした。
ですが、行きつけのパチンコ屋で知り合ったバズーという若者から、立川の警備会社に眠っている6億円の存在を耳にします。
海老沢は、仁義(=現金)の為にそれを強奪する事を決意するのでした。
成功すれば日本最高額のシノギとなり、失敗すれば多くの意味で無事ではすまないこの計画は、やがて関係する者達を思わぬ結末へと誘っていく事となります。
強奪 予告
https://youtu.be/EUzes3sO7NA
キャスト紹介
日本の伝統とも言える任侠ものの屈指のスターである、中野英雄が主人公の海老沢を演じています。
加えて小沢和義や、小沢仁志といった無頼者関係の演技で定評があるキャストが集まっている事も本作のポイントと言えます。
他にもパチンコ屋で海老沢が出会う事となる、バズー青年を演じる宮﨑貴久の存在や蒼の狼等で切れ味がある立ち回りを演じた古井榮一が本作に参加している点も、押えておきたい所です。
女性陣も速水今日子や、嘉門洋子等、日本クライム系の映画の常連と言って良い面子になっていますので、作品全体の演技力がかなり高いレベルになっています。
任侠ものとして、堅実なキャスト構成になっていると言っても過言ではありません。
強奪の見どころ
キャスト全体が屈指の任侠作品常連組で締められているので、凄惨な戦いの様になるかと思えばそこまでディープな話ではありません。
勿論、アウトロー達が出て来る話ですので、そういう場面も無いではないのですが、ある時は小さな笑いに繋がる様なシーンも結構あり、良い意味で意表を突かれる話と言えます。
しかも、小さな笑いがあると言ってもキャスト全体が非常に高い演技力を持っている人で締められていますので、全体的な完成度は非常に高いです。
低予算で制作された為に、あるいは特殊効果であったり、何らかのギミックの様なもの等を期待していると肩透かしになってしまう面こそありますが、注目所はそこでは無くて、そのマイナス分を補って余りある演技の方にあると思って下さい。