実録・悪漢のあらすじ
部隊は昭和27年の大阪が舞台になっています。
戦後間もない時期で荒れ果てた大阪で、中学生ながらも在日朝鮮人の愚連隊を作る一人の男がいました。
彼の名は中村篤志であり、毎日愚連隊の先頭に立ちけんか三昧の日々を過ごしていたのです。
ある日クラブでいちゃもんを付けてきた明仁会に目をつけられたものの、会長に見初められ明仁会入りを果たしてしまいます。
しかしある日、地元でも名高いヤクザとの闘争に発展していくのです。
中村篤志は朝鮮人の愚連隊と本物のヤクザの格差をまざまざと見せつけられていくのです。
中村篤志が幼くして愚連隊を立ち上げる過程や、明仁会入りして頭角を現すさま、凄みのあるヤクザとの闘争等見どころが満載です。
■実録・悪漢 予告
キャスト紹介
主人公は波岡一喜です。
脇を固めるキャストはKojiに桑名正博や倉見誠などもいます。
速水けんたろうに、羽田昌義やビートきよしも出演しています。
ほかには松方弘樹や松田優に藤原喜明、という面々です。
驚くべきことは一流アーティストである桑名正博、大物俳優の松方弘樹、ビートきよしなどが脇を固めている点に注目です。
大阪が舞台ということで関西弁に長け地元愛が強い人を積極的にキャスティングしています。
ネイティブの関西弁がヤクザを演じる上で存在感や、凄みを増し見るものを圧倒するのでしょう。
監督は山村淳史となっています。
実録・悪漢の見どころ
目下日本全国では地域資源も持たない、シャッター街が再開発計画の下で次々と消滅しつつあります。
「実録・悪漢」の世界観は誰にとっても他人事ではない現在社会の中で、地域社会の崩壊や将来への不安を縦軸にドラマが展開していきます。
現在の日本社会が抱える葛藤や病理を取り上げながら、昭和の時代に流行した「任侠同士の抗争」と縦軸に登場人物の振る舞いが描かれていきます。
もはや任侠道などは、廃れてしまったとの印象も深いわけですが、あえて昔ながらの任侠にスポットをあてたあたりに本作品の独自性を垣間見ることができます。
もちろんドラマとしての面白さがちりばめられており、警察の権力をわき目においていかに解決を迎えるのか、最後まで引き込む演出は見所です。