裏盃の軍団のあらすじ
大阪の新世界に代紋を構える「大門組」の組長・大門晴信の元に、商店街の地上げ問題に困り果てた地権者たちが助けを求めてきました。
晴信が話を聞いてみると、この話の裏で手を引いているのが大門組よりも巨大な組織である「山辰組」一門であることが判明します。
そこで、日ごろから商店街を始めとする地権者たちとの「義」を重く見ている晴信は、若頭である正木礼二郎に山辰組に話を着けに行くように指示します。
しかし巨大組織である山辰組が、弱小組織である大門組の若頭・正木の話を聞くはずがありません。
話し合いは決裂し大門組は窮地に立たされてしまいますが、正義を活かし不義あればそれを正すことを旨としている正木は、山辰組に対して玉砕覚悟で「特別攻撃隊」を差し向けるのでした。
■裏盃の軍団 予告
キャスト紹介
主演である大門組の若頭・正木礼二郎は、Vシネマに欠かせない俳優「中野英雄」が演じています。
大門組組長の大門晴信は任侠物で敵役が多い「加納竜」、強面顔ながらコミカルな演技で人気の「松田一三」は大門組を継いだ正木組の若頭・屋代仁義を演じました。
また、大門組組員には俳優でもあり歌手活動もしている「水元秀二郎」、大門組に義絶状を渡した武侠会会長・武田源三はベテラン「山本昌平」、武侠会若頭で相馬組組長でもある相馬健太郎は「武蔵拳」が演じています。
なお、対立する山辰組組長の宮島誠道には元プロレスラーの「藤原喜明」、高広会会長の高原広重は「伊吹剛」、金菱会会長の金菱真は「堀田眞三」という豪華メンバーを配するなど、任侠映画と中心に数多くのVシネマに出演している俳優陣が白熱した演技を見せています。
その他、小野進也、倉見誠、Koji、石橋保、木村圭作、山口粧太、松田優、など出演しています。
裏盃の軍団の見どころ
見どころは、何といっても武侠会からも義絶状を渡されてしまった大門組が、巨大組織に慄きながらも団結して立ち上がるシーンです。
寝返りや買収などの策略に揺れる大門組ですが、若頭・正木礼次郎の男気がさく裂し「特別攻撃隊」を組織し、激しい抗争へと突き進んでいく流れは見応え十分です。
また、複雑な人間関係の表現などは字幕で分かりやすくなっている他、関西弁ならではのセリフのやり取りもこの映画の迫力アップに一役買っています。
原作は任侠Vシネマに大きな影響を与えた名作「第三の極道」ですが、近代風にリメイクされた本作はどことなく切ない気持ちにもさせてくれます。
1万以上の兵隊を率いる山辰組に対し、僅か80人という弱小組織の大門組がどのように意地を見せるかも見どころのひとつとなっています。