殺し屋という名の外科医のあらすじ
大学病院で働く研修医の吉岡が、彼の担当のクランケ、高田を救うために心臓移植手術を検討することになります。
しかし、心臓移植手術は高田にとって本当に最善なのか、吉岡は悩んで答えを出せないままでいます。
そして医学がこの先も進むべき道なのかどうか、悩みを抱えるところから物語は始まります。
吉岡はある日、妹の梓と待ち合わせをしていました。
兄妹はいつも通りのはずでしたが、突如目の前に現れた医者の清水によって、平穏は悲劇へと変わります。
吉岡と清水の出会いは医者としての葛藤を加速させ、同時に人間としての成長を促すことになるのでした。
清水に隠されている衝撃の事実とは何か、それを知った吉岡の反応からは目が離せないです。
キャスト紹介
主役の吉岡を与座重理久(ERIKU)が演じています。
沖縄出身でアジアを股にかける与座重理久は、迫力と存在感抜群の竹内力に動じない演技を見せます。
清水役には竹内力、ヒロインの田中千絵や山口剛に中野裕斗、大久保貴光、宍戸錠、がキャストに並びます。
監督は浅生マサヒロ、脚本はおおぎゆたかと小谷暢亮の安定感ですから、終始安心して作品を見ることができます。
竹内力は製作総指揮も務め、宍戸錠も作品に加わっていますから、完成度が高く安定感が優れているのは当然です。
医療ものの皮を被ったヤクザものの仕上がりは絶妙で、流石に主役・製作総指揮竹内力といったところです。
内面にフォーカスを当てた演技も見事ですから、名前だけでなく演技力が楽しめるキャスト揃いです。
殺し屋という名の外科医の見どころ
見どころは、葛藤を抱く吉岡の前に現れる、竹内力演じる清水という存在です。
清水は医者でありながら、血の匂いを漂わせる只者ではない雰囲気の男です。
そして、清水の正体を知るに連れて物語は深みを増し、ハードボイルドな展開へと発展していきます。
吉岡は清水に巻き込まれるような形で関わりを持ちますが、一方では人として成長せざるを得なくなります。
時にスナイパー、またある時は医者と二面性のある清水を演じる竹内力の演技力は本物です。
一見すると収拾がつかなくなりそうな設定ですが、心臓移植という重たいテーマを設定することで、上手くまとめることに成功している作品です。
難しく考えなくても楽しめる作品ですから、医療ものに苦手意識がある人にもおすすめできます。