実録・大日本菊水会 双龍伝のあらすじ
舞台は昭和の古き良き時代の日本です。
全体が活気づいていた高度成長期において、社会人野球部の北村守は有名だった笹川の愛娘と結婚しました。
しかし野球部は廃部となってしまい、彼の人生は大きく動き出すことになります。
笹川のもとで働くことを決意して再起を図ろうとするのです。
それと同じ頃、料亭で働いていた中村にも転機が訪れます。
彼は板長でしたが、その弟子がきっかけとなってある人物と出会います。
その相手こそが大日本菊水会の幹部である荒井でした。
その人間性に大きく惹かれると同時に憧れを強く抱き、この会への加入を決意するのです。
もちろん、それまでの生き方は一変することになりました。
このように、まったく縁のなかった状態から始まる激動の人生が描かれています。
■実録・大日本菊水会 双龍伝 予告
キャスト紹介
主演は曽根悠多で、大沢樹生とともにこの作品の屋台骨といっても良い存在です。
彼らはアクションだけでなく、それぞれの心模様もしっかり表現できています。
実話をベースにしているのですが、とてもリアリティのある演技をするので引き込まれるでしょう。
一方、坂上香織の存在もこの物語に深みを持たせています。
小野寺昭にも同様の事が言えますが、ダークな雰囲気を上手く出せるのは個性豊かな脇役のおかげです。
いずれも演技が重くなりすぎないように配慮し、全体的にうまくバランスをとっています。
人情が前面に押し出される話なので、表情でも演技ができるこのキャストはうってつけです。
その他、清水昭博、前田耕陽、小沢和義、山田辰夫、白竜、山下真司、火野正平、シーザー武士、等出演しています。
監督の渡辺武の持ち味が存分に生かされた作品となっています。
実録・大日本菊水会 双龍伝の見どころ
男の生きざまを深く描いている点が見どころです。
性格は大きく異なるのに、どこか似ている熱量を感じさせます。
古臭いと言わそうな友情ものですが、心からの絆が感じられるので胸が熱くなります。
進む道は違いますが、彼らの活躍の根底にあるのは同じものです。
現代社会で失われつつある大切なものが描写され、それを自分も持って生きたいと思わせてくれる作品です。
正統派でありながら、少し変わった任侠もののエッセンスも入っています。
果敢に敵地に乗り込むシーンでは手に汗を握るでしょう。
いずれにせよ、己が信じる正義を貫こうとするスタンスは見事です。
これから信念に基づいて実直に生きようと考えている人は、この作品を見る価値が十分にあるでしょう。